<Ⅲ.経済(経済産業省・金融庁・経済団体)>

注)9/15の日記が目次になっていますので、ご参考下さい。


⑤ 新規産業の活性化の国家戦略(IT、バイオ、ナノテク等)(1/2)


 ・WEB2.0というキーワードが巷を賑わしている。簡単に言うとWEB2.0とは、これまでの単一的なPCと個人との関係を単にネットワークで繋いだだけの関係から、インターネットの世界が新しい創造性を持った世界に変革しつつあると言う事である(らしい)。ブログやSNSと言ったサービスがその橋掛けとなる可能性を秘めているとされているが、本当にインターネットの世界は新たな段階に突入したのだろうか?

正確に言うと今後10年くらいでネット内に大きな世界が確立される可能性が非常に高いと言う事のようで、これからが変革の時期になると言う説が一般的なようである。ブログやSNS 以外にも、検索ホームページ運営を主事業とする企業Googleの活躍は注目度が増しており、WEB2.0の世界と密接に関係がある。Googleの新しいサービスであるGoogle Earth や、世界中の図書館を全てスキャンしてしまおうという壮大な計画などは、これまでのネット社会のあり方を発想時点から変えてしまうものであり、確かにその可能性は計り知れない。また、ネット社会内だけで無く、リアルな社会にも大きな影響がある。

それでは、日本はこの新しいIT世界でのビジネスチャンスをものに出来そうであろうか?安倍新総理が掲げる新たな産業への注力と言うビジョンの中で、IT産業はその柱であり、具体的な対応が望まれる。ただ、現状は日本という国はITの世界でビジネスモデルを作ることなどに関して、米国の後追いになっている事は否めない。しかし、実は日本のITインフラは世界屈指であり、光ファイバー網の設置比率などは世界一といえるレベルだと言われている。つまり日本はIT分野において新しいビジネスモデルを発明し展開させていくだけの可能性は十分にあると言う事である。

この事は率直に言って日本にとってチャンスであり、IT分野へ人材や資金を投下する事は企業レベルだけでなく、国家レベルでの後押しが重要になる。日本は2000年頃のITバブル崩壊の経験によりIT産業への猜疑心があるが、これを乗り越えていく勇気が必要であると思われる。